山と川をつなぎ居場所をつくる
洞内に落差29mの滝がある観光名所の入洞受付施設です。
山と川が出会う細長い隙間のような場所に敷地を定め、人々が集い、くつろぐことのできる居場所を生み出しました。
緑豊かな周辺環境を接続する役割を担う、建築でもあり、土木でもあるような、細長くユニークな建築物です。
用途としては、入洞受付+飲食店舗+物販店舗+公衆便所ですが、その機能を超えて、人々が自然とともにこの場に居ることの魅力を最大限に引き出すことをを意図しました。
川の対岸を並走するJR釜石線との「見る・見られる」関係性を強く意識した建築計画ですが、山側にも豊かな自然を愛でながら名物「滝流し蕎麦」を楽しめる屋外の居場所が用意されています。
建設困難な山奥にあって、150㎡超という小さな施設でありながら、建築によって人の流れと自然の循環を健全に整え、広く永く人々に愛される環境を生み出すことを目指したプロジェクトです。