内外をまたぐ立体的な暮らし
内外に立体的に散りばめられた居場所を自在に行き来できる住まい。空や山並みや街並みとつながる展望台のような建築。
クライアントは30代の子育て世代の夫婦で、愛猫と共生する4人家族。海と空と緑豊かな山並みに囲まれた良好な生活環境を求めて都内からこの地への移住を決めた。
夫婦はリモートワーク中心の生活のため在宅時間が長い。私たちはこれを建築の質の問題と捉え、外とつながる大きな一室空間の中に、家事と仕事の空間を含む大小様々な居場所を立体的に散りばめる計画とした。
これによって、家族として思い思いに集まったり、空間を共有しながらも少し離れたりと、各々が様々な距離の取り方を選択することができる。さらに屋外にも大きさの異なる居場所が2つ設けられており、互いの間を自在に行き来しながら暮らすことができる。
この場所だからこそ実現可能な、立体的で行き止まりのない暮らしの豊かさと楽しさを引き出すことを狙った。