段差で実現する暮らしやすさ
桜並木で有名な河畔に建つ老夫婦のための住処です。
旗竿型の変形敷地を活かした建物配置により、表の桜並木に面したアプローチと奥まったプライベートガーデンという二つの屋外空間を生み出しています。
現代的で快適な暮らしと共に、①「トオリニワ」「エンガワ」「スダレ」といった日本の伝統的生活様式を楽しめること、②歳月とともに住み心地や暮らしの美しさが深まっていくこと、③桜並木やプライベートガーデンなどの屋外風景と連続した生活風景が生み出されること、の三つを目指しました。
窓際には縁側空間が設えられており、様々な場所に腰掛けることのできる段差が生み出されています。
住宅では嫌われることも多い段差ですが、暮らしの中に人に寄り添う段差があることで、住まい全体に快適な暮らしやすさを実現しています。
断熱性能はもちろん、木材産地や腕の良い地元大工との恊働にもこだわった、人にも環境にもやさしい「理想の住まい」です。