重層する風景に浮かぶ大きな屋根
地方都市の郊外に計画された鉄筋コンクリート造の住宅です。
個性あふれる居室群の上に浮かぶように一枚の大きな屋根が架けられており、2mに及ぶ軒の出が住み手と街に対してシンボルとしての「深い影」を落としながら、内外に重層する素材感の異なる生活風景を包み込んでいます。
外観はコンクリート打放しのクールな印象ですが、断熱材を裏打ちしたFRC打込み型枠による「外断熱工法」を採用しており、室内空間全体が外断熱でしっかりと包まれています。
加えて開口部に高性能のアルミ木複合サッシを用いることで、夏涼しく、冬温かい、エネルギー効率の高い安定した室内環境を生み出しています。
高い意匠性を守りながらも、熱負荷を低く抑え、年間を通じて快適な温熱環境を実現することを目指しました。